50代・60代からの体力づくりや生活習慣病予防に役立つのがウォーキングですが、効果的に行うためにはいくつかの注意点があります。
ウォーキングを楽しく快適に続けるためにも、次のようなポイントを意識してみてください。
始める前に体調をチェックする
ウォーキングを始める前に、まずは体調をチェックしましょう。
少し熱っぽいと感じたら体温計で測ってみてください。平熱より高めなら無理をせず中止しましょう。
また、睡眠不足の時や疲労が溜まっていてめまいがする時なども、中止したほうが無難です。
ウォーミングアップを行う
出かける前に簡単な「ウォーミングアップ(準備運動)」を行いましょう。
ウォーミングアップは、特に決まったやり方はありませんが、リラックスした状態で全身の筋肉をゆっくり伸ばすイメージで行います。両手、両脚、足首から腹部、背中へと徐々に体の中心部へ向かって筋肉を伸ばして行くのがコツです。
筋肉をほぐしておく事により、ウォーキング中のケガやトラブルを未然に防ぐことができ、同時に運動効果を高めることができます。
ウォーキングの後はクールダウンを行う
ウォーキングの後は、簡単なストレッチで筋肉の緊張をほぐしておきましょう。
これをクールダウンと言っていますが、ウォーミングアップの時と同じように、リラックスした状態で、両手、両脚、足首から腹部、背中へと徐々に体の中心部へ向かってゆっくりと筋肉を伸ばして行きます。
このクールダウンを行うことにより、筋肉痛を軽減させ、ウォーキングによる疲労の回復を早めることができます。
水分補給を忘れずに
ウォーキング中は、汗や呼吸のために体内の水分がどんどん失われて行きます。
体内の水分が不足すると、脱水状態になって痙攣を起こしたり、熱中症を起こすことがあります。また、血液の粘性が高くなるため、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高くなります。
歩き始める前と歩き終わった後には、コップ1杯くらいの水またはスポーツドリンクを飲むように習慣化しましょう。また、歩いている途中でも20分おきくらいに水分補給するようにしましょう。
マイペースで楽しみながら行う
ウォーキングが健康に良いことはわかっていても、三日坊主になってしまっては意味がありません。続けるためには、無理なくマイペースで楽しみながら行うのがコツです。
歩数計やスマホを持参して歩数を記録しておくのも、モチベーションアップにつながります。1日8000歩から1万歩、時間にして20分から30分程度が理想とされていますが、数字にこだわらずマイペースで続けてみましょう。
また、ウォーキング仲間を作る、途中で気になる風景や植物などがあったらスマホで撮影する、帰って来た時に飲むお茶や菓子などを用意しておくなど、楽しくできる工夫をするのもおすすめです。
春・秋のウォーキングの注意点
春・秋のウォーキングのポイントは、変化しやすい天気や気温にいかに対応して行くかということです。
出かけるときは晴れていても、途中で曇ってきたり、雨が降ってきたり、風が吹いてきて気温が下がってきたりということがあるので、薄手の上着(シャツやウィンドブレーカーなど)を用意しておき、いつでも着脱できるようにしておきましょう。
また、花粉症の方は、帽子をかぶったりメガネやマスクをするなど、できるだけ花粉の影響を受けないような工夫をして出かけましょう。
暑い日のウォーキングの注意点
夏の暑い日のウォーキングは、何よりも熱中症を予防することが大切です。
汗をかいたらすぐに拭き取れるようにタオルを首にかけ、強い日射しから頭部を守るために帽子をかぶって出かけましょう。
水やスポーツドリンクを持参し、歩いている途中でもこまめに水分補給し、暑さで気分が悪くなったら、すぐに日陰の場所に移動して休むようにしてください。
また、真夏のウォーキングは、朝や夕方に行うなど、涼しい時間帯を選ぶのもおすすめです。
寒い日のウォーキングの注意点
寒い日のウォーキングのポイントは、ウォーミングアップをしっかり行ってから出かけるようにすることです。冷たい外気に急に触れると、血圧が上がったり心臓に悪影響を与えることがあるからです。
風が強かったり雪が降っているなど、悪天候の場合は中止すべきですが、晴れている場合でも保温性のある肌着や手袋、帽子などを着用し、体を冷やしすぎないように工夫することも大切です。
また、冬は道路が凍結していたり雪が残っていることがあるため、滑りにくい靴を履いて、通常より歩幅を狭くして慎重に歩くようにしましょう。