50代以降の実りある人生を手に入れるために、避けて通れないのが「AIの進化」とそれに伴う「社会の変化」への対応です。
AIとは「Artificial Intelligence(人工知能)」の略ですが、人間の脳と同じように自ら学習したり、考えて判断したり、実行したりする技術(システム)を指します。
「AI技術」は、すでに様々な所で実用化されており、日常生活を便利にする一方、雇用への影響や情報漏洩のリスク、兵器への転用などが懸念されています。
さらに、AIが飛躍的に進歩し、2045年には人間の知能を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」が起きるとされており、そうなると人間社会への影響は計り知れません。
すでに身の周りにあるAIの技術
AIの技術は、すでに私たちの日常生活に深く浸透しています。
近年のエアコンや冷蔵庫、洗濯機、お掃除ロボット、電子レンジなどの家電には、周囲の状況をセンサーで感知し、自動で最適な操作(プログラム)を選択・実行する機能が搭載されています。
コンビニやスーパーに設置されているセルフレジや、本人確認のために行われる顔認証システム、レストランの配膳ロボット、最新のカーナビなどにもAI技術が使用されています。
その他、教育業界や医療業界ではさまざまな機器やサービスに使用され、検索エンジンやドローン、自動運転の車などには、最新のAI技術が搭載されています。
働き方への影響
加速度的に進化して行くAI技術は、今後の働き方にも大きな影響を与えます。
10年後、20年後、多くの分野で作業の自動化が行われ、雇用が失われる可能性がありますが、人間でなければできない仕事は残り続けます。
今後の人生計画をきちんと立てるために、どのような仕事がAIに奪われ、どのような仕事が残り続けるのかを知っておくことはとても重要です。
AIの進化によってなくなる可能性のある仕事
- スーパー・コンビニの店員
- 工場での組み立て・製造作業
- 一般事務作業
- 飲食店の接客作業
- 警備員
- バス・タクシーの運転手
- プログラマー
- ホテルの受付・接客作業
- Webライター
AIが進化してもなくならない可能性のある仕事
- 医師・看護師
- 教師・保育士
- ITエンジニア
- データサイエンティスト
- 営業職
- アーティスト・クリエイター
- 介護職
- カウンセラー
- コンサルタント
AIは、膨大なデータを基に自ら学習し、実行・判断するシステムで、人間のように感情や自己認識がありません。
そのため、人間を相手に臨機応変な対応が求められる仕事や、創造性・個性が求められるクリエイティブな仕事は、AIがどんなに進化しても残り続けると考えられています。
シンギュラリティの問題と影響
「シンギュラリティ(singularity)」とは、人工知能研究の世界的権威であるレイ・カーツワイル氏によって提唱された概念で、日本語では「技術的特異点」と訳されます。
人工知能(AI)が現在のスピードで進歩し続けた場合、いずれ人類の知能を超えることが予想され、その瞬間点が「シンギュラリティ」で、ここを境に社会や経済・人間の生活が激変すると考えられています。
シンギュラリティは2045年に起こるとされていますが、2029年頃にはシンギュラリティの前段階であるプレシンギュラリティが起こるとされています。
シンギュラリティが実際に起こった時、人類の予想を超えた高度な技術進化が起こる反面、兵器への転用や人間がAIを制御しきれなくなるリスクに直面することも考えられます。
しかし、古今東西の歴史が示すように、社会が激変する時には必ず新しいモノやサービスが生まれ、人類は危機を乗り越えてきました。
私たちは、AIの進化を注意深く見守るとともに、今後どのような社会になっても対応して行けるだけの心の準備が必要と言えるかもしれません。