定年退職後の人生を、より豊かな価値あるものにするためには、独立起業も選択肢のひとつです。
令和時代の今、実際に60代以上のシニア起業が年々増えていますが、成功させるためにはいくつかのポイントがあります。
定年後の独立起業を成功させるために
独立起業は、始めるよりも継続して利益を上げ続けて行くことが何倍も難しいという現実があります。
次のようなポイントを参考に、ぜひ成功させてください。
定年前から準備をする
定年退職後にいきなり独立起業するよりは、50代半ばくらいから少しずつ準備をして行くことにより、成功する確率が高くなります。
資格が必要なら取得しておき、事務所やショップをオープンする予定なら立地の調査や物件を探しておくなど、事前にできることはたくさんあります。
また、現役のうちに開業資金を貯めながら、副業としてスタートしてみるのもおすすめです。
本当にやりたい職種を選ぶ
不得意な分野で独立起業しても、モチベーションが続かず、途中で挫折してしまう可能性が高くなります。
「本当にやりたい事」「得意な事」を軸とした業種を選べば、毎日がワクワクとした充実感に満たされます。
最初は利益が上がらなくても好きなことなら継続することができ、困難にぶつかっても乗り切る意欲がわいて来るので、成功へとつなげて行くことができます。
情報収集をしっかり行う
独立起業を目指している業種について、可能な限り情報収集を行っておくことが成功への近道になります。
現在から将来にわたってニーズがあるのかどうか、十分に調査しておくとともに独立起業にあたって必要なものや具体的な手続きなども調べておきましょう。
書籍やインターネットをフルに活用することはもちろん、すでに起業されている方の体験談を聞いたり、ショップや事務所に見学に行くなども有効です。
フランチャイズで独立を目指している方は、こちらのサイトも参考になります。
家族の理解と協力を得る
定年後に独立起業する場合、家族の理解と協力を得ることが大切です。
業務の内容や働く時間など、よく話し合って賛同を得ることができれば、成功の確率も高くなります。
個人事業主として、ひとりだけで行うビジネスもありますが、家族全員が参加する家族経営のビジネスも増えています。
必要な資格は定年前に取得しておく
行政書士、司法書士、弁理士、中小企業診断士、税理士、社会保険労務士などの士業で独立開業する場合は、あらかじめ定年前に資格を取得しておきましょう。
電気工事士や一級建築士、施工管理技士などの専門分野の仕事の場合は、資格取得のほかに何年かの実務経験があると、スムーズに独立開業でき成功する確率も高くなります。
その他、IT関連資格やハンドメイド関連資格は、定年前に取得後、副業として始めることもできます。
開業資金をあまりかけない
定年後の独立起業の場合、開業資金はできるだけ少なくするのが鉄則です。
どのような事業であっても、利益が出るかどうかはやってみなければわからないという一面があるほか、想定外の出費が必要になることもあるからです。
これまでの貯蓄や退職金を開業資金に充てることもできますが、全てを使い切ってしまうと老後資金が不足する可能性もあるため、余裕を持った資金運用が大切です。
今までの経験と人脈を生かす
60代・70代となると、今まで積み重ねた経験と人脈が豊富にあるということが強みです。
独立起業するにあたって経験や実績をアピールすることができれば、顧客や取引先の信頼を得やすくなり、安定した事業の展開につながります。
また、豊富な人脈があれば各方面から協力やアドバイスを受けられ、販路の拡大が期待できます。
健康に留意する
定年後の独立起業にあたって、留意しておきたいのは健康面のリスクです。
若い頃は多少は無理が効きますが、60代・70代で体力を使いすぎたり、睡眠時間を減らしたりすることにより、健康を害し事業の継続が困難になってしまうことがあるからです。
また、自分や家族が入院したり、通院が必要になったりという場合もあるので、健康管理には十分に留意するほか、あらかじめそのようなリスクを想定した経営を行うようにしましょう。